もぞもぞと口を動かして、意を決したようにゴクリと飲み込み、
「………にがい」
と一言。
「は?」
ピザをまじまじと眺め、あー、これか。
「もしかしてピーマン?」
細く輪切りになっているピーマンをつまみ上げると、こっくりと頷く。
「緑黄色野菜は栄養たっぷりなんだぞ」
「ぼくに野菜の栄養なんて必要ないもん。もう、いい。ごちそうさま」
口を尖らせつつ、しかしピーマン以外は美味かったのだろう。未練たっぷりにピザを見詰める託生に吹き出した。
ピザの上に乗っているピーマンを全てかき集め、自分の口の中に放り込み、
「ほら、これで食べれるだろ?」
託生の前に押しやる。
「にがくない?」
「全然。それより冷えるから食えよ」
「………ギイ、ありがとう」
ぼそりと恥ずかしそうに呟いて、ピザに手を伸ばす託生に目尻が下がる。
あー、可愛い。むちゃくちゃ可愛い!
あかん……。誰か、テトリスってる妄想を止めて(o_ _)o
ラベル:BL